今回の看護師転職コラムではナスコ(30代・大阪府在住)さんから頂きました転職体験談をご紹介させて頂きます。
転職前は総合病院の産婦人科病棟で常勤職員として勤務していました。
そこは3交代制(日勤、中勤、夜勤)のシフト制で、夜勤は平均月に5回程度でした。
主な業務は婦人科系疾患の入院患者、新生児や妊婦、産婦、褥婦のケア、また外来での妊婦健診の介助等でした。毎日忙しく、大変ながらも仕事にはとてもやりがいを感じていたのですが、親しい人が亡くなったことをきっかけに人生一度きりなので他の仕事も経験したいと考えるようになりました。
周りの環境も良く、少し迷ったのですが、結局その病院を退職し、職業訓練を受けることにしたのです。
半年間の訓練を受け、看護師とは全く異なる会計業務に関する資格を取り、就職先を探しました。
しかし、会計系事務の実務経験のない私にとって就職活動はとても困難でした。
そして想像以上に事務職のお給料が低く、同じ時間働いても看護師の半分程度しか得ることができないという現実を知ることとなりました。
結局生活や今後のことを考え、看護職として再度就職先を探すことにしました。
転職するにあたり、自分で転職先を探すか転職支援サービスを利用するか、色んな意見、口コミを参考にし、転職支援サービスを利用することにしました。
比較的取り扱い件数も多く、口コミでの評価も高かった医療ワーカーに登録すると、担当者の方からすぐに連絡があり、直接会って転職先を紹介したいとのことでした。
実は医療ワーカーの他にもいくつか転職支援サービスの登録をしていたのですが、直接会いたいと言われたのは医療ワーカーだけでした。
実際顔を合わせることでお互いどういった人なのか知ることができるので、最初は少し面倒だなと思いましたが結果的には良かったと思います。
担当者の方と地元のカフェで待ち合わせをし、事前に伝えていた希望に近い案件をいくつか提示され、詳しい説明をしていただきました。
さすがに全ての希望条件を満たすところはありませんでしたが、一番希望に近かったクリニックに絞り、連絡をお願いすることになりました。
その後、面接に担当者の方も同席し、幸運なことにすぐに雇用していただけることになり、転職が決まりました。
私の希望は転職先が「総合病院であれば夜勤がないこと」、「クリニックであれば中抜けがないこと」、「有給休暇がとりやすいこと」の3点でした。
理由としては、夜勤は加齢と共に体力的に辛くなってきたため、中抜けはその時間の給料は発生しないのに自宅に帰れない距離だと拘束時間が無駄に長くなるのが嫌だった為です。
有給休暇は前職でも取りやすかったのですが、病院によってはほとんど取れないところもあると聞いていたので、条件として挙げました。
ちなみに総合病院で夜勤をしたくないという希望を挙げた場合、常勤での採用はかなり難しく、この条件に合う病院はほとんどありませんでした。
転職後の職場は以前働いていた総合病院と比べると設備や教育体制はどうしても劣り、自分で必要な知識や技術を得る努力が必要で大変でしたが、スタッフの人数が少ないことで他部署ともコミュニケーションが取りやすかったり、看護部の方々も気さくで皆和気あいあいと仕事をしていたり、とても働きやすかったです。
その後結婚、引っ越しのためその職場は退職し、現在は専業主婦をしてます。引っ越ししなくても良いならばその職場で働き続けたかったです。
転職して感じたことは、結局どの職種、どの職場でも良いところ、悪いところはあり、最初にどうしても譲れない希望を伝えて就職することで、多少のことには目をつぶって勤務を続けることができるということです。
転職支援サービスを利用して良かったのはその希望を事前に転職先に伝えて了解を得てから面接を受けることができるところでした。
仮に転職サービスを通さずに、直接就職先を探し、その面接時に「有給休暇取得はしやすいですか?」「昨年のボーナス実績は何ヶ月分でしたか?」等の質問は正直なかなか聞きにくいと思います。相手への心証も気になりますし。
転職サービスではそういった直接聞きにくいことも担当者の方が代わりに確認してくれるので安心です。
また、就職した後から事前に聞いていなかったという事案が発生したり、最初の条件と違った場合にも転職サービスが仲介している限り交渉してもらえるので、転職後のトラブル回避にも有効だと思います。
転職する理由は人によって現在の環職場境に不満があったり、生活が変わったり、必要に駆られたりとそれぞれだと思いますが、まずは何に自分は重きを置くのか、自分の希望に優先度をつけて転職先を探すことが重要で効率的だと学びました。