今回の看護師転職コラムではSTP(30代・福岡県在住)さんから頂きました転職体験談をご紹介させて頂きます。
私はこれまでに2度転職した経験があります。急性期の病院からリハビリ・回復期の病院、さらに急性期の病院と転職してきました。
今回はリハビリ・回復期の病院から急性期の病院への転職した体験について話をします。
リハビリ・回復期の病院での対象の患者さんとしては脳卒中や交通事故などが原因となり麻痺が出てしまった患者さんや急性期の病院での治療が終わってはいるものの自宅退院することができる動作まで回復していないためリハビリテーションが必要と判断された患者さん、そのほか何らかの理由により自宅退院もできず施設入所なども困難である患者さんなどが対象で、主には病院の名前の通りリハビリテーションを行うことがメインの病院でした。
そのため、急性期では1日1回30分から1時間程度のリハビリテーションですが、1日3回リハビリを実施していました。
仕事内容としては理学療法士や作業療法士とともにリハビリテーションを実施するだけではなく、麻痺があったり、日常生活動作のレベルが低いため、食事や入浴、車椅子への移乗、着替えなど自分ではできない患者さんが多くいたので、日常生活の援助も多く実施していました。
点滴や処置などは少ないのですが、日常生活の援助を要する患者さんがほとんどであったため、1つの動作をするにも介助が必要で、近年では認知症の既往がある患者さんも増えてきているため、ナースコールや離床センサーなどの安全具のコールも多く、常に誰かがコールを押している状況でした。
リハビリテーションが進みどうにか退院できるような状況まで介入を行っていき、実際に退院していく姿を見るときに達成感を得ることはできていたのですが、急性期の病院と比較し退院までの期間があまりに長いこと、そのようなコールが多い状況の中で勤務しているため残業が増えたことなどから、転職を検討し始めました。
前回転職した際に利用した転職支援サービスとは異なるサービスを利用したいという考えがあり、同僚が利用した経験のあるサービスがナース人材バンクであり評判はよかったようなのでナース人材バンクに登録し転職先を探してもらいました。
まずは電話でわたしの大まかな希望を確認してくれ、面接の日程調整を行い、電話は一旦終了しました。実際の面接の時に担当者の人にわたしが希望した条件に合いそうな病院や施設を複数紹介してもらい、その場でより詳細な条件や希望を伝えました。
2回目の面接の前に電話、1回目の面接のときのわたしの希望を踏まえた資料を郵送してくれたので検討することができました。
その資料の中には病院の特徴、例えば病院の機能や病床数、特化している診療科、行っている手術や検査、治療、看護体制や福利厚生、待遇のことなどはもちろんのこと、実際にその病院で働いている看護師が働いている現状やホームページには書かれていないことなども含め示してくれたので、検討しやすかったです。
実際に働いている看護師の体験を聞く機会はインターンシップなどがない限りありませんし、どうしてもホームページでは良い情報ばかり載せている状況であるため、相違点など確認することができるのでありがたかったです。
そして、その資料の中から転職先を選び実際に転職しました。配属先は急性期の病棟となりました。特化している診療科があるため、勤務は非常に煩雑で、入退院も多く患者さんの入れ替わりも激しいですが、看護師や他のコメディカルスタッフの連携が図れており、スタッフ間での協力があってこそ残業することなく業務を終了することができています。
病院内での学習会や研修も活発に行われており、院外での学会や研修参加に対しては出張扱いとなるため休日が減ることもなく、財布にも優しいです。学ぶ機会を多く提供してくれているので、自分自身が成長する機会を得ることができます。
また、それだけ院内で活発に学習会が開かれているため、スタッフ1人1人の意欲も高く、患者さんをどうにかして良くしたいと考えているため、日々の患者カンファレンスでは意見がたくさん出ており、色々なアイディアが生まれています。このスタッフの意欲の高さ、患者カンファレンスの充実があるからこそ、患者さんは急性期を脱し、無事に回復し退院していくことができるのではないかと思います。
今回わたしは転職前とは全く機能が異なる病院へ転職しました。転職を経験してみて、やはり看護師の視野が広がり、自分自身を高めることができる環境に身を置くことができているので今後の成長につながっていくのではないかと感じています。
忙しい中でもスタッフみんなで協力することでほとんど残業することなく定時で帰宅することができているため、プライベートの時間が十分に取れるので自己啓発に当てることもできますし、趣味の時間に使うこともできているので、本当に転職してよかったと思います。