看護師であれば、一度は「もうこんな病院辞めてやる!」「他の病院で働いてみたい」と転職を考える瞬間があると思います。
あなたは何故病院を辞めたいと思いましたか?他の病院で働いてみたいと思いましたか?
今回は厚生労働省が約4万人の看護師に対して行った看護職員就業状況等実態調査のアンケート結果データをもとに看護師が転職したいと思う理由(以下、転職理由)をベスト5をランキング形式でご紹介します。
看護師の仕事は人の健康や命に関係する仕事ですので、「今日はここまで!」と機械的に線引きすることができず、ついつい勤務時間が長くなりがちですよね。また、人員に余裕が無い病院では、トラブルが無くても一人一人の勤務時間は長くなりがちで、休む人が居たりすると無理な長時間勤務が発生してしまう事も少なくありません。加えて、超過勤務にも関わらず残業代が貰えないという看護師の方も多くいらっしゃいます。
このようにハードな環境で働いている看護師の方が居る一方で、殆ど残業が無く、残業があった場合でも、しっかりと割増賃金で残業代が出るという看護師の方が居るのもまた事実です。この両者の間には、何と年収ベースで100万円近い差が生じているケースもあります。
この大きなギャップも転職したいと思わせる要因の一つになっているのかもしれませんね。
夜勤がつらいというのも看護師ならではの転職理由ですね。生活リズムが不規則になりがちな夜勤ですが、ご自身の希望というよりは、家族とのすれ違いが生じないように夜勤を回避したいと考える方が多いようです。
今働いている病院で夜勤無しに切り切り替えられれば一番良いのですが、現実的には難しいケースが殆どですよね。仕方なく、日勤のみ又は夜勤が少ない病院への転職するという方も多くいらっしゃいます。
休みが取りづらいのも看護師として働いている方の悩みの一つですよね。
比較的人員に余裕があったり、日勤だけの方はまだ良い方ですが、人員に余裕がない病院では、本当に休みを取る事が出来ずに無理をして働いている方もいらっしゃいます。
ご自身の体調や都合だけなら、まだ何とかなるのかもしれませんが、体調を崩しやすい小さなお子さんが居たりする場合は、どうにもなりませんよね。休めないのであれば今の病院は辞めるしか無いという流れで転職を検討される方も多いようです。
多くの看護師の方が、ハードな労働環境のわりには給料がイマイチだと感じています。
看護師の平均年収を見てみると一般労働者平均と同等のレベルで、女性だけで比較するなら一般平均と比較して100万円近い平均年収を得ていることになっていますが、これはあくまで平均の話。
実際には500~600万円稼ぐ看護師の方もいれば、300万円程度しか貰えていない看護師の方も多くいらっしゃいます。
この収入の差が生じる理由は「看護師の年収500万円の病院と600万円の病院。この差はどこで生まれる?」でも少し触れていますので宜しければご覧ください。
同じような仕事内容であっても、勤務する病院によって大きく収入が変わってしまうという現実がありますので、多くの方が転職理由として給与条件を挙げるのは当然のことなのかもかもしれませんね。
転職したい理由堂々の第一位は「他施設への興味」です。
看護師に限ったことでは無いと思いますが、他の職場の方がもっと給料が良いのではないか、楽に働けるのではないか、もっと充実した仕事を任せて貰えるのではないか、と考える方が多いようです。
これはとても自然なことで、余程職場に恵まれた方でない限り、このような考えを持っても不思議ではありません。特に看護師のように責任が重く、夜勤も当たり前というようなハードな労働環境に置かれている職業であれば尚更ですよね。
しかし、他の施設・病院への転職を考える前に是非確認して頂きたいことがあります。それは「現在のご自身のポジション・待遇を客観的に整理・分析してみること」です。
現在の職場とあなたに対する待遇は、看護師市場においてどれくらいの位置にあるのか。これをしっかりと把握しておかなければ、転職には大きなリスクが伴うことになります。
頑張って転職してみたけれど、前の職場の方が良かった。隣の芝生が青く見えていただけだった、なんてことにならないようにしたいものですよね。
まずはご自身の置かれているポジション・待遇を出来るだけ客観的に整理・分析してみましょう。場合によっては、他の病院や看護師たちよりも恵まれた状況だと気付くかも知れません。
あなた自身の現状分析と看護師市場を正確に比較するという視点で看護師市場を熟知した転職エージェントを利用してみてください。転職を強いられる心配はありませんので、情報分析ツールと割り切って上手く活用してみてください。
如何でしたでしょうか?
今回のデータは、怪しげなアンケートなどではなく、厚生労働省が約4万人の看護師に対して行った調査データからの抜粋になりますので、現役看護師の方にも頷ける内容が多かったのではないでしょうか。
転職に関する悩みはなかなか職場の人とは話しづらいものです。転職を決めたわけでも無いのに、転職に関する話が万一職場に広がってしまえば、その職場では働きづらくなってしまいます。かと言って、一人で悩んでいても解決する問題ではありません。まずは看護師市場を熟知した転職エージェントを利用して現状分析を行ってください。そして、最新の正確な情報と比較してみましょう。転職した方が良いかどうかは材料が揃ってから判断すればいいのです。