看護師・准看護師は責任が重く忙しい割には年収・給料が高く無いと感じていませんか?このページでは2017年に厚生労働省が発表した平均年収データを看護師・准看護師の年収や給料について詳しくみていきたいと思います。
男女別の看護師・准看護師の平均年収、平均年齢、平均勤続年数、労働時間、給料、ボーナスなどの詳細データに加えて、都道府県別の看護師平均年収ランキング、平均時給ランキングといったデータも掲載していますので、様々な面から看護師・准看護師の収入というものを検証することが出来ます。現在のあなたの収入が適切なものなのかどうか、是非一度比較・検証してみてください。
なお、当ページに掲載しているデータは厚生労働省が毎年公開している統計調査データ(賃金構造基本統計調査)から看護師・准看護師の収入に関するデータのみを抽出して調整・作成しています。 資料で公開されていない一部のデータにつきましては、類似カテゴリーのデータを指数化し、推定値を独自に算出させて頂いております。
※掲載データの無断引用・転載を禁じます。必要な方は厚生労働省を参照してください。
看護師・准看護師の平均年収を確認する前に比較基準として、厚生労働省が2017年に発表した2016年の労働者の平均年収をご紹介します。看護師・准看護師の平均年収が他の業種と比較する際に参考にしてください。
労働者全体の平均年収(男女総合) | |
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平均年齢 | 42.2歳 |
平均勤続年数 | 11.9年 |
労働時間 | 177時間/月 |
平均給料(月給) | 33.4万円 |
ボーナス | 89.4万円 |
平均年収 | 490.2万円 |
労働者全体の平均年収(男性) | |
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平均年齢 | 43.0歳 |
平均勤続年数 | 13.3年 |
労働時間 | 181時間/月 |
平均給料(月給) | 37.1万円 |
ボーナス | 104.4万円 |
平均年収 | 549.6万円 |
労働者全体の平均年収(女性) | |
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平均年齢 | 40.7歳 |
平均勤続年数 | 9.3年 |
労働時間 | 171時間/月 |
平均給料(月給) | 26.3万円 |
ボーナス | 61.0万円 |
平均年収 | 376.6万円 |
厚生労働省発表データ「賃金構造基本統計調査の概況」(以下厚労省データ)の「勤続年数」を参照しています。
看護師の平均給料、平均給料(月給)は調査データの「きまって支給する現金給与額」という項目を参照しています。
看護師のボーナスは調査データの「年間賞与その他特別給与額」という項目を参照しています
看護師の平均年収は上記の「平均給料(月給)×12ヶ月+年間ボーナス」で算出しています。
厚生労働省が2017年に発表した2016年の看護師の平均年収の詳細は下記の通りです。
看護師の平均年収(男女総合) | |
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平均年齢 | 39.0歳 |
平均勤続年数 | 8.0年 |
労働時間 | 166時間/月 |
平均給料(月給) | 33.2万円 |
ボーナス | 82.7万円 |
平均年収 | 481.1万円 |
看護師の平均年収(男性) | |
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平均年齢 | 36.2歳 |
平均勤続年数 | 7.1年 |
労働時間 | 164時間/月 |
平均給料(月給) | 34.2万円 |
ボーナス | 82.9万円 |
平均年収 | 493.3万円 |
看護師の平均年収(女性) | |
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平均年齢 | 39.3歳 |
平均勤続年数 | 8.1年 |
労働時間 | 166時間/月 |
平均給料(月給) | 33.1万円 |
ボーナス | 82.7万円 |
平均年収 | 479.9万円 |
労働者全体の平均が11.9年、看護師の平均が8.1年という数字だけみると看護師の勤続年数が低いと捉えられがちですが、看護師は男女比が約1対9という特殊な労働環境ですので、男女別に確認する必要があります。
女性だけでみると労働者全体の平均が9.3年に対して、看護師平均は8.1年ですので、やや低い程度の水準になります。交代制の夜勤などハードな労働環境を考えると、多少低くなるのは仕方が無いのかもしれませんね。
男性は労働者全体が11.9年に対して、看護師は7.1年と大幅に低い数字が出ています。これは前述の男性看護師の急増も関係していますが、何れにしても、一般的な職場より人員の入れ替わりが多いことには変わりなく、離職や転職が比較的多い職場と考えることが出来ます。
詳しくは年収の項目で見ていきたいと思いますが、毎月の給料という点では比較的男女差が少ない職種と考えることが出来ますね。平均年齢が男性の方が低いので単純に比較することは出来ませんが、それを考慮しても一般的な職種と比較すると男女差は少ないと言えるのではないでしょうか。
看護師のボーナスも男女別に見ていくと傾向が良くわかります。女性労働者全体のボーナスが平均61.0万円(40.7歳)に対して女性看護師は82.7万円(39.3歳)となっていますので、女性看護師は比較的多くのボーナスを貰っていることになります。一方で男性は労働者全体が104.4万円(43.0歳)に対して82.9万円(36.2歳)と年齢が大きくことなるものの、平均より低めのボーナス額となっています。
看護師の年収も男女別に見ていきます。女性労働者全体の平均年収が376.6万円(40.7歳)に対して、女性看護師の平均年収は479.9万円(39.3歳)となっています。医療カテゴリーだけで比較するとまた違った結果になりますが、一般平均と比較すれば100万円以上高い年収を得ていることになります。生命を扱う責任の重さや夜勤もあるハードな労働環境を考慮すれば当然とも言える結果でしょうか。 一方で男性に関しては、労働者全体の平均年収が549.6万円(43.0歳)に対して看護師の平均年収は493.3万円(36.2歳)と平均を下回る結果となっています。平均年齢の割には女性看護師より多く貰っていることになりますが、男性の場合は産休、育児休暇、時短勤務といった制限が比較的少ないことも影響していると考えられます。男性看護師を取り巻く環境はまだまだ変動していますが、安定性や将来性という点では他の職業よりも伸び代がある分、楽しみな職業と言えるのではないでしょうか。
次に厚生労働省が2017年に発表した2016年の准看護師の平均年収の詳細です。
准看護師の平均年収(男女総合) | |
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平均年齢 | 47.8歳 |
平均勤続年数 | 11.3年 |
労働時間 | 165時間/月 |
平均給料(月給) | 28.2万円 |
ボーナス | 64.6万円 |
平均年収 | 403.0万円 |
准看護師の平均年収(男性) | |
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平均年齢 | 40.7歳 |
平均勤続年数 | 10.1年 |
労働時間 | 164時間/月 |
平均給料(月給) | 28.9万円 |
ボーナス | 65.0万円 |
平均年収 | 411.8万円 |
准看護師の平均年収(女性) | |
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平均年齢 | 48.6歳 |
平均勤続年数 | 11.4年 |
労働時間 | 165時間/月 |
平均給料(月給) | 28.1万円 |
ボーナス | 64.6万円 |
平均年収 | 401.8万円 |
准看護師の平均年収を見る際にチェックしておきたいのが准看護師の平均年齢です。准看護師の平均年齢は女性が48.6歳、男性が47.8歳となっており、看護師の平均年齢の女性39.3歳、男性36.2歳と比較するとだいぶ高齢であることがわかります。
平均勤続年数も看護師と准看護師では大きな差があり、看護師が平均8.0年に対して、准看護師は平均11.3年となっています。この数字を労働環境が良いから動かないと取るか、需要の面から辞めづらい、転職しづらい環境と取るかで意味合いが異なってきますが、あなたの状況はどちらでしょうか?
准看護師の平均ボーナスは女性64.6万円(48.6歳)、男性65.0万円(40.7歳)となっています。看護師の平均ボーナスは女性82.7万円(39.3歳)、男性82.9万円(36.2歳)ですので、20万円弱という大きな差があることがわかります。
准看護師の平均年収を男女別にみていくと、女性准看護師の平均年収が401.8万円(48.6歳)、男性准看護師の平均年収が411.8万円(40.7歳)となっており、女性看護師の平均年収479.9万円(39.3歳)、男性看護師の平均年収493.3万円(36.2歳)と比較すると約80万円前後差があることがわかります。
平均年齢は准看護師の方がだいぶ上ですので、同年齢で比較した場合は確実に年収ベースで80万円以上の差が生じていることになります。
准看護師として働いている方の中には看護師とほぼ同じような仕事を任されている方も多いと思いますが、国家資格の有無で毎年これだけでの差が生じてしまいます。現在の待遇にご不満な方は、看護師に近い待遇で雇ってくれる職場、若しくは看護師免許取得を積極的に支援している職場を探してみましょう。
今回は男女別に看護師と准看護師の平均年収をみてきましたが如何でしたでしょうか?年収を比較する場合は、性別は勿論、年齢や勤務地(都道府県)といった要素も重要になってきます。当サイトでは看護師の年齢別の年収データ、都道府県別の年収データもご用意してありますので、宜しければご参照ください。
ご自身の年収が平均値よりも著しく低くても悲観する必要はありません。年収以外にも労働環境、仲間、やり甲斐といった重要な要素が沢山あります。ただ、このページをご覧になっているという事はやはり年収に対して何らかの不満を抱えているのかもしれませんね。
もし、看護師・准看護師としての収入や働き方について疑問に感じることがあるようでしたら、是非看護師専門の転職エージェントに相談してみましょう。いきなり転職を強要されることはありませんので心配しないでください。最初はあくまで相談です。
相談することで、あなたの現状を整理して考えることが出来ます。場合によっては今の職場環境が恵まれていることに気が付くかもしれません。或いは現在の職場の待遇の悪さがより明確になるかもしれません。まずは看護師・准看護師としてのあなたの現状を少し整理してみましょう。
その上で、現状を変えてみたいと思うようでしたら、希望条件をエージェントに伝えてみてください。幾つか希望条件に近い求人情報をピックアップしてくれますので、それをみて心が動くようでしたら転職を検討してみてください。
繰り返しになりますが、「転職エージェントに相談する=転職しなければならない」ではありません。ご自身の現状チェックと気に入ったものがあれば検討するというスタンスで十分です。売り手市場の看護師だからこそ利用できるこの無料の特権を上手く活用していきましょう。